竜巻を消すにはどうすればいいの?

green doggo

竜巻怖いですよね

最近もアメリカでかなりでかい竜巻があったみたいですね。

ところで、竜巻を消す方法ってないのかな? こんなに科学が発達したいまなら、きっと賢い人が何か方法を考えてるに違いない! というわけで、調べてみました!

竜巻ができる仕組み

以下の記事がかなり詳しく書かれてたので、ここを参考に簡単にまとめると、以下のようなプロセスで「竜巻」ができるようです。

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  • 異なる方向から流れ込む風が地上付近でぶつかると、空気は上空へと強制的に持ち上げられる
  • 通常の積乱雲は、雨粒が空気を引きずりおろすことで、下降気流主体となる。下降気流主体となると、水蒸気の供給が止まり、1時間ほどで積乱雲を形成できなくなる。
  • しかし、「親雲」のような強烈な竜巻を発生させる積乱雲の場合、上昇気流と下降気流の領域が分離する。下降の影響が小さくなることで、上昇気流が持続し、積乱雲の寿命が延びる。
  • このような強大な積乱雲の中では、雲の中の風の流れの違いにより、回転している強い上昇気流が発生している(*これを「メソサイクロン」と呼ぶ)
  • 空気が渦を巻くと外側に向かって遠心力が働き、中央部分の空気が薄くなって、気圧が低下していく
  • 中心気圧の低下は下層の空気を上昇させ、上昇気流をより強める
  • この時に下層に渦を巻く空気の流れがあると、その空気の流れは上昇気流により吸い上げられて、鉛直方向に延びる強風の渦が出現し、それが着地したものが竜巻

地球の科学と自然災害(9)<竜巻-その1> より引用 https://www.neomag.jp/mailmagazines/topics/letter201702.html

竜巻を消す方法

結論から先に言うと、消す方法はまだ実用化されてなく、アイデアの段階です。 (実用化されてれば、そもそも↑の動画のような被害は出ないはずですしね。。)

以下は、調べてみてでてきた竜巻を消すアイデア。

マイクロウェーブを打ち込む

「竜巻」が形成されるには、上空の冷たい空気が必要になります。 これを、マイクロウェーブを打ち込んで温めてしまえというアイデア(電子レンジで温めると同じ仕組み)。 実は、宇宙で太陽光発電を行い、そのエネルギーをマイクロウェーブで地球に送ろうという、やばい未来的な研究が行われていたりします。 このアイデアは、そのマイクロウェーブを使って、「竜巻」を消してやろうということらしいです。 ただし、そもそも、その未来的な研究が実用化されていないので、必要なインフラを作るところからになりそう。 しかも、たとえインフラを作ったところで、こんどは、いつ、どの地域を温めるのかという問題が。。。 宇宙太陽光発電については、以下のwikiに詳しく書かれてます。

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https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%AE%87%E5%AE%99%E5%A4%AA%E9%99%BD%E5%85%89%E7%99%BA%E9%9B%BB

海にオイルをまく

「竜巻」が形成されるには、積乱雲を形成するための水蒸気が必要。 海にオイルをまくことで、この水蒸気の供給をストップしてしまおうというアイデア。

ロケットを打ち込む

竜巻の近くにロケットを打ち込み、大爆発を起こす、 これにより、エネルギーの流れをぶち壊し、竜巻を消してやろうというアイデア。 ただし、周辺環境もぶち壊してしまうので、結局大きな被害が出てしまうというのが玉に瑕。 (というかこれ、本末転倒なのでは。。笑)

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竜巻の進路をそらす

ちょっと主題からそれてますが。。笑 竜巻を消すのは難しいので、進路をそらしてやろうというアイデア。 マイクロ波衛星や巨大な鏡を利用して、特定の地域の大気を温め、居住地域から竜巻をそらす。 まぁマイクロウェーブと同じですね。消すのか、そらすのか、という目的の違いがあるくらい。

実際の実験(ストームフューリー計画)

実は、1960年代に、ストームフューリー計画という、竜巻を消す実験が行われていたので、簡単に紹介します。

コアとなるアイデアは以下の2つ。

  1. 竜巻の内部には、過冷却水(supercooled water)があると考えられていた。
  2. また、1949年にバーナード・ボネガット氏が、「ヨウ化銀」と呼ばれる物質が、氷晶核として機能することを突き止めた。

つまり、竜巻に「ヨウ化銀」を降りかけまくると、竜巻の中の過冷却水を凍らせまくることができるんじゃないかと考えた。 これにより、竜巻周辺の気象環境を乱してやり、竜巻を消してやろうというアイデアです。

しかし、結局うまくいきませんでした。 というのも、実は竜巻内部には、効果を発揮するほどの、過冷却水がないことが判明したのです。 また、「ヨウ化銀」をまいた竜巻が弱体化する兆候をしめしたという報告があったものの、「ヨウ化銀」をまいてなくても同様の変化が起きるということが、 のちに判明してしまいました。 つまり、「ヨウ化銀」をまいてもまかなくても同じやんけ、となってしまい、計画は頓挫してしまったのです。

ただ、この計画は全くの無駄というわけではありませんでした。 計画の検証のため、竜巻の観測データや、ライフサイクルに関して、様々な研究が行われ、それは竜巻の動きや強さを予測するのに役だったそうです。

まとめ

人類が竜巻を消せるようになるのは、まだまだ先の話になりそうですが、様々な試みが行われているようです。 個人的には、マイクロウェーブで温めるアイデアは、割といけるんじゃないかと思ったりしますが、どうなんでしょうか笑 今後に期待ですね。

参考記事

3 wild ideas for how to stop a tornado https://www.popsci.com/scitech/article/2003-07/how-destroy-tornado/

Could We Dissipate A Tornado By Firing A Rocket Into It? https://www.scienceabc.com/eyeopeners/could-we-dissipate-a-tornado-by-firing-a-rocket-explosion-into-it.html